海外旅行は滞在期間が長いので、電話連絡がどうしても必要になる時がありますがあまり深く考えない方は要注意です。
実は海外旅行中の携帯電話の発着信で、帰国後に300万円の請求が来たというトラブル事例もあるのです。
他にも何も知らずに海外旅行に行き、帰国後の携帯電話の請求額に驚いたという話もあります。
しかもびっくりするくらいの高額料金だったので、弁護士に相談した人がいました。
その時の弁護士の話によると、法律上では携帯を契約する時に店員の口頭や機種パンフレットによる説明がなされ、契約時の署名をしているので、原則としては支払い義務があるという返答をされたそうです。
また大手キャリアの携帯、特に大手3キャリアの場合、状況は厳しいだろうとの事でした。
このような意図しない高額請求には注意した方が良いです。
対処法として国際ローミングという方法もありますが、実は携帯電話の発着信には050転送電話がオススメなのです。
ここでは国際ローミングの注意点と050転送電話がお勧めの理由について徹底追及しました。
海外旅行中に携帯電話をかける理由
海外旅行中に携帯電話をかける理由については下記に分類されます。
1、日本へ電話をかける
日本国内にいる家族や知人に電話するケース。
あるいは仕事関係で必要事項を伝えなければならない時に日本に電話をします。
2、旅行先の国内に電話をかける
海外旅行先の国内で電話をかける場合があります。
一緒に旅行に行った人や現地の知人やお店やホテルなど、意外と携帯を使用する事があるのです。
★店やホテルなどへの予約や確認事項などの問い合わせ
★トラブルが起きた時の現地の旅行代理店に電話
★海外旅行中に現地の知人と会うため
3、旅行先から別国に電話をする
使用頻度は少ないかもしれませんが、日本でも旅行先でもない第3国の知人や友人に電話をする事や、仕事も含めて海外から違う外国というパターンもあります。
海外で携帯電話を使うと、一般的な料金はどうなる?
海外で携帯電話を使うとき、料金は日本国内とは料金システムが違います。
携帯電話会社および滞在国によって料金体系は異なりますが、日本にある大手3社を比較してみました。
※例えば「アメリカ」で「iPhone Xs」の機種の場合は3社の料金は以下になります。
滞在国内発信
125円
★au
120円
★softbank
125円
海外→日本発信の場合
140円
★au
140円
★softbank
140円
海外→海外発信の場合(その他の国向け)
265円
★au
210円
★softbank
210円
着信
175円
★au
165円
★softbank
175円
SMS送信 1通あたり
100円
★au
100円
★softbank
100円
また料金に関しては、海外の国や携帯電話の機種で少しずつ変わります。
渡航先と機種を選択すると、発着信の料金が表示されますので調べてみてください。
ソフトバンク
https://tm.softbank.jp/consumer/tariff/inter_call/
https://www.softbank.jp/support/faq/view/11399
ドコモ
https://www.nttdocomo.co.jp/service/world/roaming/area/
au
https://www.au.com/mobile/service/global/au-world-service/area-charge/
実際の海外使用による高額請求の事例
海外旅行先で深く考えずに携帯電話を利用した際に、高額請求になってしまった事例が幾つかもあります。
実際に携帯電話使用による高額請求の事例をご紹介します。
海外旅行中の電話の発着信で300万の請求が?
海外旅行に行くのに何も設定を変えず、旅行先で携帯電話からいろいろな人に無差別に電話。
国内の感覚で料金を気にせずに、毎日のように友人や知人に電話していた結果、日本に帰ってきて多額の請求にびっくりというケース。
海外設定を全くせずに、無制限に電話をするという危険な事例です。
パケット定額なのに通信料が1日20万円
携帯電話を使用するのは通話だけではありません。
海外で色々な情報を調べるために、インターネットを利用することもあるでしょう。
ところがパケット定額のため、海外でも安心してインターネットを閲覧していたら、1日あたり約20万円もの請求が来たというのです。
パケット定額になるのは日本国内のみであり、海外では適用されないため、高額料金となったのでした。
海外パケット定額にもかかわらず、76万円の請求
海外パケット定額だからと言って安心はできません。
海外から帰国したあと契約している携帯電話会社から電話がかかってきて、76万円を請求された事例も。
その人はiPhoneを使用しており、海外パケット定額だったものの設定が自動だったのでした。
海外パケット定額の接続を維持しようとすると、手動で設定しなければならないのに、自動設定だったため勝手に通信状況の良い現地の事業者に繋がってしまったということです。
その事業者は海外パケット定額の対象外だったため、通信料が非常に高くなったのでした。
海外在留中に日本の電話番号へ着信
それでは海外在留中に日本の電話番号へ着信がある場合についてです。
海外は日本とは料金体系が全く違うので、絶対に覚えておきましょう。
海外パケットの仕組み
パケット定額を利用している人は多いと思いますが、実は日本国内のみで通用する内容で、海外では利用できません。
したがってパケット定額を利用している場合、海外ではパケット定額料と海外でのパケット通信料の両方が適用されてしまい、とてつもない高額となってしまいます。
そこで利用したいのが海外パケット定額です。
海外パケット定額は、携帯電話会社によって異なりますが、1日3千円程度の料金で利用できます。
注意すべき点として3000円程度は1日の料金で、例えば1週間使用した場合は約21,000円になるので知っておきましょう。
同時に注意すべき点として、日本の携帯電話会社と提携していない事業者に繋がると、パケット通信料は定額にはならず青天井になってしまうことです。
前項で76万円を請求された人のように、自動で提携していない事業者に繋がってしまうと、海外パケット定額は通用しません。
こうしたトラブルを防ぐためにも、手動できっちりと提携先の事業者に繋ぐことです。
パケット通信を使わない人は、携帯電話の電源を切っておくか、機内モードにしておきましょう。
国際ローミングとは?
海外へ行ったときによく利用されるのが国際ローミングです。
国際ローミングとは、普段日本で使っている携帯電話を海外でも使えるようにする設定です。
海外では日本の携帯電話の電波が圏外になっているため、その国に合わせて設定しなければなりません。
したがって料金体系はその国の事業者に合わせることになり、日本よりも割高なので気を付ける必要があります。
そして着信電話でも通話料がかかってしまうのも特徴です。
また注意しなければならないのは、国際ローミングと国際電話は違う点です。
日本から海外へ電話をかけることを国際電話と言いますが、携帯電話で海外から日本や他の国に電話をかけることを国際ローミングと呼びます。
例えば海外に電話をよくかける人が、電話料金を抑えるために国際電話料金の上限を設定していることはよくあります。
ところが海外へ行ったとき、国際電話のつもりで日本にいる人と長電話をしてしまい、上限を遙かに超える通話料の請求が来ました。
つまり海外から日本へ電話をかけたため国際電話の対象外となり、国際ローミング扱いになって高額料金を請求されたという原因です。
しかも日本と同じ感覚で着信電話の際にも料金を気にせずに長電話してしまい、思わぬ高額になる場合もあります。
海外でデータローミングを行った場合の落とし穴
国際ローミングに似ているのがデータローミングです。
データローミングは、日本の携帯電話で海外でも通信できるように設定することです。
データローミングにより、海外でもインターネットを繋ぐことができますが、その国の料金体系になるので気を付けなければなりません。
設定でデータローミング機能がオンにしていると、インターネットを使っていないつもりでも、メール受信や自動アップデートなどでも通信料は発生します。
海外の通信料は、日本よりも遙かに高いのです。
もちろん日本でのパケット定額は通用しないので、高額の請求が来ることがあります。
050転送電話がお得?
携帯電話に050で始まる電話番号から着信があった経験はありますか?
海外電話の発着信には050転送電話を使うのがオススメという事も多いのです。
050電話の仕組み
050電話はIP電話と呼ばれ、普通の電話と違い電話回線ではなくインターネット回線を通して通話します。
050という市外局番やフリーダイヤルは存在せず、携帯電話なら090か080から始まるので、よく知らない人は迷惑電話かと疑うかも知れません。
もちろん迷惑電話の可能性もあるのですが、一般企業や個人でも050から始まる電話番号を使用できるのです。
最近では企業でも050電話を使用することが多く、もちろん一般家庭や個人でも050電話の契約は可能です。
050電話のメリット
たとえばLINE通話は無料ですが、相手もLINEユーザーでなければ通話できません。
しかし050電話は普通の電話と同じく、相手の固定電話や携帯電話と通話できます。
また050電話がお得な理由として、2つ目の電話番号を持つことができる点。
たとえば1台のスマートフォンで、プライベート用の電話番号を普通のスマホの番号にして、仕事用の電話番号として050に設定すれば使い分けることが可能。
仕事の電話は長くなりがちで、海外との通話が多い人なら、050電話に転送すれば格安の通話料となります。
そしてデータ専用SIMでも050電話から、格安の通話が可能なのも特徴です。
050電話のデメリット
050電話では、110番や119番などの緊急電話にかけることはできません。
つまり電話番号を050電話のみにしてしまうと、不安な状況に対処できなくなります。
フリーダイヤルにもかけられない場合がほとんどです。
あとはインターネット回線を使用することは、データ容量を消費してしまうため、容量不足になる可能性があること。
またインターネット回線を利用するため、音質が安定していないのもデメリットかもしれません。
音質が不安定でデータ容量を消費するのが050電話の欠点ですが、WiFi環境で通話すればデータは消費しませんし、音質も安定するのでデメリットはありません。
むしろ料金が格安なので普通の電話よりもかなりお得です。
050電話の料金
050電話はインターネット回線を使用するため、基本料金は無料もしくは低料金です。
月額基本料金は無料から300円程度となっています。
NTT一般電話の月額基本料金は1,836円からとなっているので、050電話がいかに安いのかわかるでしょう。
通話料金はもちろん会社によって異なりますが、国内固定電話への発信が3分で8円、国内携帯電話への発信が30秒で8円というのが一般的です。
海外との通話のやり取りも、普通の電話よりも安くなっているか、会社によっては国内通話と同じ料金の場合もあります。
050電話転送サービス提供会社
050電話転送サービス提供会社はいくつかあります。
それをご紹介しましょう。
・・ドコモ050
NTTドコモは代表的な携帯電話会社です。
ドコモ050の月額基本料は100円となっており、050電話としては一般的な料金と言えるでしょう。
ただ初期費用として2,000円必要ですが、オフィスリンク新規契約と一緒に申込めば初期費用は不要です。
通話料金は、ドコモ050の契約者同士の通話なら無料と、かなりお得になっています。
一般電話やIP電話との通話なら3分で8円と一般的で、携帯電話との通話では1分で18円と他社の050電話に比べてやや高くなっていますが、相手がドコモ携帯電話だと20パーセント割安となります。
国際通話では東アジアなら30秒で15円、アメリカやハワイが30秒で5円となっており、アメリカへの通話はお得ではないでしょうか。
・・楽天SMARTalk
最近、人気の050電話となっているのが楽天SMARTalkです。
楽天SMARTalkのメリットとしては、初期費用も月額基本料も無料となっている点でしょう。
国内の携帯電話への通話料は30秒で8円。国内の固定電話での通話料も30秒で8円と、他社の050電話と比較すると高くなっています。
また海外で3G回線による通話は不安定で、途中で切れてしまうこともあるようです。
海外で通話する際は、WiFiスポットを利用することをお勧めします。
なお海外では32ヵ国および地域で国際電話が利用できます。
・・mineo(マイネオ)
mineo(マイネオ)という格安SIMがあります。
mineoはドコモ、au、ソフトバンクと全ての回線から選べる評判の格安SIMです。
050電話としてmineoにはLaLACallというアプリがあり、月額基本料は100円ですが、mineoで利用する場合は毎月100円分の無料通話サービスがあるので実質無料となります。
通話料は国内の固定電話で3分8円、国内の携帯電話で30秒8円ですが、LaLACall同士なら通話無料というお得な内容です。
SIM付きのmineo(マイネオ)への乗り換え
それではmineoを海外で通話する際の注意点と、乗り換え方法を見てみましょう。
・・フライト前に050電話へ転送設定
mineoの050電話アプリはLaLaCallというのは既に説明した通りです。
ただし、LaLaCallで国際電話をかける際には、設定変更の申し込みをしなければなりません。
日本から海外へ、あるいは海外から海外へLaLaCallで電話をかける際には、申し込んでおきましょう。
しかしLaLaCall同士で通話する場合や、海外から日本へ電話する場合は、設定変更は不要です。
また海外へ飛び立つ際には、フライト前にLaLaCallへの転送設定をしておきましょう。
mineoの電話番号のままで海外から電話をかけると、高額請求が来る可能性があります。
・・mineoへ乗り換えの手順
mineoへ乗り換えるためには、以下が必要です。
★メールアドレスと電話番号
★本人確認書類
★MNP予約番号
MNP予約番号はmineoへ乗り換える場合のみ必要となります。
MNPとは携帯電話ナンバーポータビリティのことで、電話番号を変えることなく乗り換えられます。
契約している携帯番号会社に連絡して、MNP予約番号を受け取りましょう。
乗り換えには以下の項目を覚えておきましょう。
・・・WEBからの申し込みをする場合
まずはmineoのホームページを開き、申し込み画面から指示に従って入力してください。
入力を終えれば、お申し込み進捗照会で進捗状況を確認します。
全てが終了すると、SIMカードが郵送されてmineoの使用が可能になります。
もしお急ぎの場合は、即日対応が可能となっているmineoの店舗へ行くと、申し込み手続きが完了次第その場でSIMカードを受け取ることができます。
・・・エントリーパッケージの利用がお得!
エントリーパッケージを購入して進めるとお得です。
クーポン券のようなイメージです。
契約時の事務手数料の3,240円が0円になります。
アマゾンやヨドバシカメラ、ビックカメラなどの大型家電量販店やmineo直営店で購入できます。
楽天モバイルの格安SIMへの乗り換え
楽天モバイルの格安SIMもやはりカードを入れ替えるだけで、ドコモやau、ソフトバンクのスマートフォンからの乗り換えが可能です。
ただ楽天モバイルはドコモおよびauの回線を使用しているため、ソフトバンクの場合はSIMロック解除が必要であり、機種によっては端末を買い替えなければなりません。
・・楽天モバイルへ乗り換えの手順
楽天モバイルへ乗り換えるためには、以下が必要です。
★楽天会員ログイン用のユーザーIDおよびパスワード
★MNP予約番号
★クレジットカードもしくはデビットカード
★キャッシュカードおよび金融機関指定の口座確認に必要なもの
MNP予約番号は、現在の携帯電話会社に連絡して受け取ってください。
クレジットカードもしくはデビットカードと、キャッシュカードは両方必要な場合もありますが、ケースによってはどちらか片方でも構いません。
楽天モバイルは以下の方法で申し込むことが出来ます。
★エントリーパッケージの利用
★店舗からの申し込み
★自宅出張申し込み
なお申し込む際にはドコモ回線とau回線のいずれかを選びます。
WEBからの申し込みの場合、最短2日で届けられ、送料は無料です。
お急ぎの方は、店舗へ行って申し込めば、即日での受け渡しが可能です。
・・楽天モバイルに楽天SMARTalkの設定方法
楽天モバイルには050データSIMがありましたが、2019年3月14日よりデータSIMに変更となりました。
このSIMには、050番号は付いていません。
楽天モバイルに、050電話アプリの楽天SMARTalkを設定するには、まずIP-Phone SMARTに申し込みます。
そしてスマホにアプリをダウンロードして、アプリにアカウントを設定してください。
まとめ
格安SIMに乗り換えることによる海外でのメリットとして、SIMフリーのため現地のSIMと併用できる点があります。
つまり現地で使用できる格安SIMがあれば、それを購入してSIMを入れ替えれば良いわけです。
これも大事ですので覚えておくと良いでしょう。
海外でも日本のサービスをそのまま使用すると、とんでもない高額請求が来る可能性があるので、海外でも損をしない設定にしてください。
特に海外パケット定額に入っていると思って安心していると、自動設定により提携していない事業者の回線に繋がってしまう可能性があります。
・搭乗する際にまず機内モードにしておく
・データローミング設定はオフにする
これらの設定はしておきましょう。
そして海外で通話する場合、050電話を活用することです。
インターネット回線を使用するため普通の電話料金よりも格安になります。
050電話はWiFi環境で通話すれば、データは消費せず音質も安定して問題はないですし、2つ目の電話番号を持つことができます。
相手の固定電話や携帯電話と通話できるのでお勧めです。
特にお勧めなのがmineoです。
mineoはドコモ、au、ソフトバンクと全ての回線から選べるうえに、LaLaCallの利用により格安で050電話を使用できます。
やはり3キャリア全て利用可能なのは魅力ですし、月額100円ですがmineoの格安SIMに乗り換えてしまえば無料で利用できます。
どの会社にするか迷っている方はmineoをお勧め致します。